笹の工作部屋

工作のことを主に載せます

最近の進捗とか

こんにちは!春休みも後半の笹くんですよ
世間は大変ですが自分も新学期が迫り悠長にしてられなくなりそうです。さて、VTTCがとりあえず行けるとこまでは行ったのでその進捗報告です。

7T85RA VTTCの現在

前の記事でも出てきてたVTTCですがちょっとパワーアップさせました、B電源が1つのMOTだとこれくらいが限界かな?

まず前回の記事の時点での状態
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今回
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めっちゃ光輝いてますね、これはフィラメントの余熱用の抵抗(100W電球並列にして200Wにしたもの、爆光)ヒータートランスの一次側に直列にいれてます。
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これをタイマーリレーを使って一定時間後に短絡させることでフィラメントを余熱状態から通常動作にします。そもそも7T85RAはフィラメントが6.3V35Aと普通の真空管とは比較にならない電力を扱うので何もなしに電圧かけちゃうと、とんでもない突入電流が流れるので余熱動作が必要なんですね。ちなみに普通の真空管でも結構ヒーターの突入電流って流れてるんで真空管を大切にしたいなら対策した方がいいです。
そのほかはコイルを変えたので共振周波数がだいぶ下がって400㎑くらいになりました。このくらいだと簡単に放電伸びてくれるんでいいですね。
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こんな感じ(新しいオシロ買っちゃいました)
コイルは昔巻いたやつを再利用です。これに合わせて一次コイルもVU150を短く切ったやつに新しく巻きました。一次コイルは巻き数30回くらいで25~27ターン目くらいのタップでいい感じに同調、フィードバックコイルは1㎜のUEWを15回巻いて3ターンごとにタップ出してます。共振コンデンサは前と同じ30KV2nFのドアノブ、グリッドの回路は前と大して変わってないです。

全体写真
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肝心の放電の方は1kW入力で最大30㎝程でした、まあまあじゃない?以下放電ギャラリー
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一般的な家庭のコンセントだとこの辺が限界かな?というか入力が100V 超えるといきなり流れる電流が増え始めるうえ放電の伸びもあまり大きくなくなるので、MOTが飽和してるんでしょうね。ちなみにトランスたちはかなりあったかくなります、一番温度が上がるのはヒータートランスで動作中は80℃を超えますwB電源のMOTも60℃くらいになるのであんまり効率は良くない感じです。

動画

あとオシロで見た放電波形
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これはたしか電圧波形、レンジは2Vで2ms
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こちらは二次電流波形、GNDへの線に1kのシャント付けた1:33くらいのCT入れて測定。レンジは2ms0.5V。
あんまり正確なものではないのでそこんとこはご容赦を。
今はこれで得た経験を活かしサイズは小さめにした新たなVTTCを作っています、そっちは完成したら詳しく記事を書くつもりなのでお楽しみに。

ほかに作ったどうでもいいもの

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ゲーミングろうそく
中身は百均のLEDろうそくに無理やりArduino micro proつっこんで三色のLED光らせてるだけです。
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STM32マイコン書き込みシールド
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雑だけど地味に便利

ほかにもあるけどそれは別の記事にします。それでは

VTTC改造したこととか

どうも、絶賛テスト直前の笹くんですよ

勉強が全然手につかないのでVTTCについて記事書こうかと思い貴重な勉強時間を使い記事を書きます。

 

まず前の記事とかでも書いてた笹VTTCなんですが割と大規模に改造を施しまして今はこんな感じになってます

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VTTC2

まあ何したかっていうと第一に送信管を交換しました。今まで使ってたのは6T50というプレート損失1kWくらいのやつなんですが新しく7T85RA(データシート

https://www.relltubes.com/filebase/en/src/Datasheets/AX7T85RB.pdf

)っていうプレート損失2.5kWの強いやつに変更しました。こいつは見ての通り本体が金属と陶器でできておりガラス製真空管よりかなり強いです。今でもキャノン電子管デバイスが同じやつ売ってたりします。

それ以外はちまちまとした変更がいくつかありました。

ちなみに放電はこんな感じ

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VTTC放電

スタッカート回路を使用することによりあの特徴的な直線状の放電を出すことができました。

ちなみにこの改造後で放電は伸びたんですがぐっと消費電力が下がりました。多分プレート周りの配線とパラ止めをちゃんと作り直したので余計な発振とかしなくなったんでしょう()

最後に超適当回路図置いて終わります(前のやついろいろガバすぎたので修正したののっけときます)

(見にくいね)

 

(おまけ)ついつい買ってしまった物たち

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送信管2B46と4-400A

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送信管

アホ

8T72A プレート損失25kW(25Wの間違いではない) 20kW出力の送信機の終段とかに使われてたやつ。ヒーター電力だけで500W近く食うバケモノ(当然フルパワーでは動かせない)

え?文化祭でテスラどうしたって??知らない知らない・・・・

関東高専文化発表会(文発)行ってきた

どうも、笹くんです。

今年も自分は夏休みに開かれる文化部の祭典である関東高専文化発表会こと文発に行って展示をしてきました。その様子と展示したものの紹介的な記事です。

文発前

作品(DRSSTC)が完成せず毎日のように高専へ通う

 そしてなんとメインの作品であるDRSSTCの制御回路が直前に無理な改造をしたせいで動かなくなる

 この時周りの進捗バリバリ勢からバチクソ煽られてメンタル折れかける

 

が、きょうすけ氏から制御回路を借りて復活(?)(ブリッジとかコイルとかは無事だったので)

とりあえず大急ぎでVTTCを仕上げる

 

スタッカート回路を強化しうまく動かせたので良かったと思う(動かなかったら純粋に自分の展示物無くなってた)このスタッカート回路についてはまた記事を書こうと思っています。

ちなみに家で動かしたときはこんな感じ

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文発中

毎度のごとく渋滞しまくりの首都高をバスでのろのろ走り会場の小山市文化会館へ。

小山高専の隣にブースを設営し展示開始。

ブースの様子はこんな感じ

 今回はなんとテスラ用ブースとして暗幕や仕切りを使って暗くした専用ブースがありました!

そんなこんなで初日は終了。ちなみにほかの部活は会場からかなり近いところにホテルとってましたが自分らだけ3kmくらい離れたとこのホテルでしたなんでだろうね。

夕食はホワイト餃子

 で、そのあとなぜか丸亀へ

 ホテルは快適だった

二日目は毎度のごとくパワエレ勢大集合で会場内でテスラ放電しまくり

 

 って感じだった

そしてその晩ステーキ(2k¥ほど)を食った後に事件発生

 ホテルのカードキーをなくしたことに気づきアホほど慌て雨の降る小山市内を走り回った(6kmほど)でも結局弁償が3kで済むと聞いて捜索は中断しホテルへ帰りましたアホですね。

ちなみに上のツイはそのときのでいまみてもなんでこんなにポジティブでいられたんだろうってくらいポジティブなツイです。

最終日は特に何もなかったです

 でもポップコーンをテスラコイルで焼いたりとかはしていた

 VTTCは終始きちんと動いてくれてたので大変良かった。放電は短めだったけど

あとは最後の閉会式で騒いだりして

 2019年の文発は終わりました

 (荷物がとにかく多い)

 

文発後の感想とか

今年の文発も楽しかったですがとにかくテスラコイルの騒音が目立ってしまったことや部としての作品が少ない、カードキー無くす等々いろいろ反省点がありました。来年は文発は残念ながら無いそうですができたらそれに代わる展示会を界隈で企画できたらなと思ってます。

今後はQCWテスラやVTTCのさらなる改良をしていこうかなって感じです。それでは

VTTC(真空管式テスラコイル)制作覚え書き

6T50 VTTC完成(仮)

初めに警告

この記事に書いてあることを参考あるいは真似したりなどして事故等が起きたとしてもこちらはそれに関する一切の責任を負いません。

この制作物は低圧大電流、高圧高周波等を扱います、参考等にする場合はくれぐれも自己責任で。

 

~本題~

どうも笹くんです。久しぶりに記事書きます、んで今回つくった物はテスラコイルの一種の「VTTC」ってやつなんですがあんま聞きませんね。VTTCっていうのはVacuum Tube Tesla Coilの略です。日本語だと真空管テスラコイルですね。

SSTCとかDRSSTCは結構作ってる人多いんですがVTTCはあんまり見ません(でもぶっちゃけ外に出てないだけで割と作ってる人はいると思う)。中でも大型の送信管等を使用してDRSSTCなどに匹敵するレベルの放電だせるものは日本では全く見ません、そもそも使用する大型の送信管の入手がかなり難しいのがその原因のひとつだと思います。デカいのは海外がやっぱりすごいです特に旧共産圏とか東欧の人割と作ってる印象ある(今でも真空管作ってたりするのがあるからかな?)。

 

本題に戻って今回VTTCを作るにあたり使った真空管はこいつです

日立製6T50送信管

 

大きい真空管です、プレート耐圧はMAX6Kv、ヒーターは6.3V32A、プレート損失は1Kwとオーディオ用に使われる真空管に比べれば途方もなく頑丈です。

ちなみに6T50で検索かけると全然データ出てきませんでした、自社製真空管のデータくらい公開しといてくれT芝とか日立とか。

 

VTTCに使う真空管は何よりもプレートの耐圧とどれだけのプレート損失に耐えられるかが重要です。

小さいコイルで放電の大きさを求めないのであればテレビの水平出力管等が使われますが、そこそこ大きいコイルや放電の大きさを求めるならプレート耐圧は3Kv以上、プレート損失は800W以上耐える送信管等が必要です。

 

そしてこいつを動作させるための電源はおなじみMOT(電子レンジトランス)を改造したやつを使用しました。

ヒーター用の改造MOT(AC100V時約6.3V)

何しろ30Aも流すから普通のトランスでは到底足りない

 

B電源は普通にMOTの出力に半波正電圧レベルシフターつけて出力の2倍の電圧にしてます。

ていうか回路はhttp://stevehv.4hv.org/VTTC5.htmをそっくり使ったものです。

 

自分から言うこととしては「素子の値は耐圧気を付けていれば適当でも大丈夫」ってことです。

自分のはグリッドの抵抗が10k、レベルシフタのコンデンサは電子レンジのコンデンサ、そのあとの高周波バイパスコンデンサは1500pF、タンクコンデンサとグリッドのコンデンサはどちらもドアノブセラミック2200PF30KV、プレートの抵抗は30Ω5w、でそれと並列に入ってるコイルは1mmのポリウレタン線単一電池に10回程度巻きつけて作ったやつです。

 

あと一番手間かかったのがソケットですね、送信管のソケットってあんまり売ってないうえ売ってても大変高く自作するのが一番です。適当な銅板やねじにドリルあれば作れます。

大変ですが。

 

コイルの方は周波数高くして二次コイル共振周波数トロイドなしで1.1MHzとしました、

一般的に真空管は高圧高周波には強いのですが大電流には弱いのでなるべく共振周波数を高くし、B電圧を管の限界近くまで上げて放電をのばします。

一次コイルはDRSSTCとかSGTCとかだと平巻きが一般的ですがVTTCだと縦巻きが多いです理由はようわかりませんが大方スペースの都合じゃないですかね。

詳しくは他の人のトコ見てください。

 

とりあえず完成したものがこちら

 

 

 

やっぱり真空管はかっこいいですよね~

放電は長くても4センチくらいといったとこ

 

放電は触っても全く痛くなくなんか生暖かいようでたまにビクッとなる感じでおもしろい。(触り続けると焦げますが)

まだまだ共振点も追い込んでないですしトロイドも付けたいので現在としてはとりあえずこんな感じ。これからは周波数を2MHzくらいに上げてトロイドも付けて針のような放電を出したり放電を変調したりしたいですね。